家庭菜園を楽しむ人が増えています。1年を通して計画的に菜園作りを進める為に、土作りから種まき、収穫まで、どのように「わが菜園」を管理すればいいのでしょう。
まずは1月から3月までにすべきポイントを幾つか確認しておきましょう。

<1月から3月にかけて>

1月
1月には、苗床の土作りをしましょう。
田んぼの土が手に入れば理想的です。
寒気にさらしてよくほぐし、腐葉土などを混ぜ、すきこんで積み上げます。
このような土は家庭菜園だけでなく、一般の草花や観葉植物を植える土としても利用できます。鉢植え用には、この土のなかに1割ほどの油粕や鶏糞などをすきこみます。
この時期には、農機具の手入れをしておくことが大切です。

2月
・2月~3月にかけては、ジャガイモの種イモを入手し、日の当たる場所に置き、1月に作っておいた土をかぶせ、さらにその上からむしろでおおって芽を出させます。
・小さな温床(フレーム)を作りましょう。そのなかにサラダ菜、レタス、パセリなどの種をまき、ビニールでふたをします。夜はその上からむしろでおおい、ビニールシートをかぶせて防寒します。

3月
・ジャガイモは、3月中旬までには種イモから出た芽を、ひとつの断片にひとつずつ芽をつけるようにして切断し、切り口に灰をつけて植え込みます。
・3月末には、春菊、小かぶ、ホウレン草、はつか大根などの野菜類を菜園に直接まきつけます。
・玉ネギ、イチゴなどは、春のめざましい成長にそなえて、鶏糞、化成肥料を与えてあげましょう。

<4月から6月にかけて>

家庭菜園は年間を通した管理が大切です。4月~6月の成長盛んな時期には何をしたらいいのでしょう。

4月
いよいよ野菜を露地まきできる季節になりました。
・トマトやナス、カボチャなどの苗を手に入れ、植える時期です。まだ寒いこともありますから、ビニール袋などでおおい、防寒をします。
・温床(フレーム)で育てた、レタスやパセリ、ピーマンなどの苗を植えつけます。
・ジャガイモは一株から数本の芽が出ますが、いちばん太いものを1本だけ残してあとはかき取ります。
・スイカ、トウモロコシ、枝豆などの種を苗床にまきます。
・イチゴは敷きわらをして、土が跳ねあがるのを防ぎます。

5月
もうほとんどの野菜を露地にまけます。
・トウモロコシ、ささげ、インゲン豆、枝豆、セロリ、パセリ、三つ葉などの種は、これから暖かくなっていく時期、いつでもまくことができます。
・この時期に苗を植えつけるものは、ピーマン、トウガラシ、ショウガ、セロリ、ネギなどです。
・トマトは、1本だけを立て、わき芽をつまみます。
・ナスは3本立ちにします。

6月
家庭菜園が忙しくなる時期です。
・カリフラワー、ブロッコリーなどのキャベツ類の種のまき時です。
・トマトは花のかたまりが5~6段ついたら芽先をつまんで芯をとめます。わき芽は見つけ次第、取り去ります。
・ウリ類は、葉を5~6枚で芯をとめます。小枝を3~4本出し、小枝の葉を15枚ほどで再度芯をとめ、孫枝を出させます。このようにすることで孫枝に結実させます。
・イチゴは株からツルを出して、その先にできた新株を掘り取り、苗場に仮植えします。肥培をしっかりしましょう。

<7月から8月にかけて>

夏のこの時期、家庭菜園では、野菜たちの生育も盛んになる一方で、虫たちの活動もましてきます。病害虫防除も早めにしましょう。
紫外線も強くなります。日射病に気をつけ、無理をせずに楽しく作業を進めましょう。
その一方で、秋まき野菜の準備も始めます。忙しい季節です。

7月
・春菊やインゲンなどの種をまきます。高冷地では夏まきほうれん草なども良いですね。
・箱植えしたパセリや三つ葉は、朝の間だけ日のあたる陰地へ移動させます。病害虫防除を早めにします。
・ウリ類の畑には、わらを敷きます。土の乾燥を防ぎ、ドロのはねかえりがつかないようにする効果があります。ドロのはねかえりは病気を伝染するもとになります。ヘチマやひょうたんなどは早めに棚を作ってあげましょう。

8月
種をまいた野菜の苗がどんどん込み合ってくる時期です。数回にわけて間引きをしましょう。一度にごっそり間引いてしまうと、残した株の根が傷みますし、苗床が乾燥しすぎて枯れてしまうこともあります。
季節は夏本番ですが、菜園では秋の準備も開始します。秋まきの野菜、小松菜、ホウレン草、春菊の種を入手して用意しましょう。
・5月まきのセロリ、6,7月まきのブロッコリーやカリフラーなどのキャベツ類は畑に定植します。
・苗床のイチゴは、さらにツルを伸ばし、その先に孫株ができてきますので、見つけ次第取り去ります。苗用の株だけを残して太らせるのです。

<9月から10月にかけて>

一日一日と日あしも短くなり、秋風が気持ちよくなってくる時期です。夏の猛暑のなかでの作業は大変でしたが、ずいぶんと楽になります。
家庭菜園では、本格的な寒さの到来を前に、秋の作業に入ります。寒冷地ではあっという間に寒くなってしまいます。種まき、育苗、定植、となかなか忙しい時期です。冬が来る前に寒さ対策を完全にしましょう。

9月
夏の猛暑が去り、ほっとしている間もなく、家庭菜園では寒さ対策を考える時期になります。彼岸までには種をまき終わるように計画を立てましょう。ことに寒冷地では、9月上旬には種まきをすませ、日陰で育苗します。9月末には畑に定植できるようにします。
・ホウレン草、春菊、小かぶなどの種をまきます。
・キャベツ類は定植します。
・落花生は、株の両脇に土を置いてあげるとよいです。
・イチゴの苗もそろそろ畑に定植してあげましょう。苗と苗の間は、20センチほど間隔をあけます。

10月
冬から春に収穫時期を迎える葉菜類は、この時期、堆肥などでしっかり肥培します。やせていると寒さに弱いのです。
・この時期には、ニンニクが植え時です。食用のゆり根の植え込みもこの時期です。
・春まきのセロリは外葉で包むようにし、紙を巻いておくと白くて美しい若芽ができます。
・イチゴの苗の定植も引き続き行って良い時期です。
・この時期、エンドウやソラマメをまいても良いですね。冷涼な気候を好み、寒さに強い野菜です。粘質で乾きにくい畑に適しますが、プランターなどに作って花をめでながら育ててみるのもまたいいものです。

<11月から12月にかけて>

新鮮な緑黄色野菜が少なくなってくる時期です。
家庭菜園ではちょっと工夫することでいつでもおいしい野菜を食卓で楽しむことができます。
ヨシズなどで片屋根にして北風を防いではどうでしょう。
春菊、ラディッシュなどが青々として、好きなときに好きな量だけ収穫できます。まさに家庭菜園の醍醐味です。

11月
・カリフラワーは外側の葉で包み、しばります。こうしておけば、食用になる花蕾の部分が葉の中で真っ白に美しく成育します。
・サツマイモ、里芋、ショウガなどは、乾燥した日のあたる場所に穴を掘り、50センチほどのところに埋めて貯蔵します。

12月
この時期は、もう種まきは無理です。土がゆっくりと休み、次の季節に向けて力を蓄える時期です。
空いているところには、石灰をまきます。1平方にお茶わん1杯ほどの割合がいいでしょう。
しっかり耕し、寒さにさらすことが大切です。

・ホウレン草、春菊、カリフラワー、それにイチゴは、植えたまま冬越しします。北風に吹きさらしにならないよう、北側を囲ってあげるといいですね。
・カリフラワーは、乾燥がひどいと外葉が巻き込み、花蕾の肥大が停止してしまいます。
これが「チャボダマ」と呼ばれる現象です。これを予防するために適宜水やりをしましょう。
・ホウレン草は、早いうちから間引きして順次収穫していきます。
・イチゴは、畑が乾けば水をやります。この頃の乾燥は、根の伸長を妨げ、肥料あたりを起こす原因にもなります。